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謎の女。
私の二歳下だった子が、実は三歳年上だと知った。


今思えば。
彼女の、人への気遣いは、妙に大人だった。
「年下なのに、私よりしっかりしてるよなぁ」
と肩をがっしり抱き、完全に妹分扱いしていたけど。


今思っても。
見た目は完璧年下だった。
二歳以上下と言っても、過言じゃないほど。


ついでに、夢のように爽やかな名前も、本名じゃないと知った。
本当の名前は、昭和の香りがした。




今は、誰とも連絡が取れなくなっている彼女。
今もどこかで、夢のような名を語り、年下のオッチョコチョイに妹分扱いされているのだろうか・・・
日記 | comments(13) | -
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下半期スローガン。
 よく行くパスタ屋が、先週閉店した。


閉店前に、次店舗の告知をする店員さん。
「当店、来週から海鮮丼屋になります」
「え!!」
あまりの急展開。


しばらく、周りの反応を観察した。

「ポイントカードはどうなりますか?」
特典の失効を危惧する人。

「スシ、キライなんだヨネー。タブン、モウ来ナイヨ」
断言する外国人。

中でも最も多かったのは、
「経営は同じなんですか?」
という質問だった。
世間の関心は、ソコなんだ・・


「店員さんは、変わらないんですか?」
と聞いた男性がいた。
「はい」との返事に、
「良かったですね」と微笑む彼。
お店の事情は知らないが、従業員の行く末を気遣う一言に、好感を持った。




それに引き換え・・・
「海鮮丼って、英語で何て言うんですか?」
という、どうでもいい質問をした自分。
「いやぁ・・ちょっと分からないです」
と答える店員さんに、
「Kaisen Donですかね」
と、舌を巻いて言った自分。
店員さんが去った後に思い付いた「seafoo丼」を、いつ発表しようか、何度もタイミングを計った自分・・・






帰宅後、「人を思いやる心」と10回言ってみた。
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バレてたのね・・・。
 私達は愛して、笑って、泣いて。
そして突然愛は終わり、私達はもう「Just friends」よ。


Blues Dog Cafeライブ2010515
http://www.bluesdogcafe.com/
G:荻原亮、Ds:小泉高之、Vo:豊嶋映子。
ゲストB:小泉伸之さん。


2stに「Just friends」を歌った。
ドラムから始まり、ベース、ギターと入ってくる、かっこいいイントロ。

一瞬、音を探した。
案の定、ド頭の「♪Just friends〜」のキーを外した。
急遽MCに切り替えた。
「そう、just friends」

すると、客席にいた女優のMちゃんが
「Just friends!!」
とフォローしてくれた。

「Yes, そうWe are just friendsでしょ、right!?
♪Just friends〜」
ケインコスギ並みの日本語混ぜで、何とか誤摩化した。







帰宅後、録音を聞いた。
Mちゃんは、はっきり
「Just a moment!!」
と言っていた。
ライブ | comments(3) | -
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人間ウォッチ。
以前、 品川で働いていた。
品川駅付近で、毎朝すれ違うおばちゃんがいた。


冬の寒い日、おばちゃんは、水色のウィンドブレーカーのフードをかぶり、アゴヒモをキュッと締めていた。
スピードスケートの選手のように、顔面だけ丸く出すおばちゃん。
その風体は、リアルな「ドラえもん」だった。


私は、ドラえもんとすれ違う場所で、時間を計っていた。
それが品川駅に近ければ近いほど、私は焦り、職場まで猛ダッシュせねばならなかった。



ある朝、いつもより一本早い電車に乗れた。
品川駅からだいぶ離れた所で、ドラえもんとすれ違った。
瞬間、ドラえもんが腕時計をチェックした。







人は、知らず知らずの内に、誰かの時計になっている事がある。
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キン肉マン。

 子供の頃、社宅にいる同級生は、男の子ばかりだった。
女の子が引っ越してくるまでは、Barbieちゃんではなく、もっぱらキン肉マン消しゴムで遊んだ。


当時の豊嶋家は、テレビスケジュールが決まっていた。
アニメ部門は「小公女セーラ」や、「ニルスの不思議な旅」など。
兄と頼み込んだ「キン肉マン」は予選落ちした。


キン消しは持っていても、情報はほぼゼロ。
髪型や服装、男子の会話で、何となくキャラクターを想像しながら演じた。
主題歌も、みんなが歌っているのを耳コピした。


兄と私のあまりの熱望に、一回だけ許可が下りた、夢の「キン肉マン」
今まで何となくだったキャラクターが明確になり、自分の想像がだいぶブレていた事を知った。
想像通りだったのは、ラーメンマンくらいだった。


以降、一回放送分だけの知識で、だいぶカバー出来るようになった。
その回に登場しなかったキャラクターは、曖昧なまま放っておいた。




時は流れ、私はアフロの女子大生になった。
ある日、頭にターバンを巻き、ファーの付いたフサフサのレッグウォーマーをしていたら、通りすがりの男性が、
「あ、ジェロニモだ!!」


遠い記憶が繋がった。
あ〜、あれがジェロニモだったんだ・・・










身を以て得た知識は、一生忘れない・・・
日記 | comments(14) | -
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ダンヒルと私。
 「あなたの宝物は何ですか」と聞かれたら、
私は、いの一番に「ダンヒルのライター」と答える。


私が初めてジャズを歌ったお店の、ギタリストtotoさん。
ある日、ダンヒルのライターを、2つ見せてくれた。
金ぴかのゴールドと、少しくすんだゴールド。
「もう使わないから、どっちかあげるよ」

優柔不断な私が、珍しく迷わなかった。
くすんだ方を選んだ私を見て、totoさんはクックックッと笑った。


ある日、ダンヒルが故障した。
ガスを入れても、石を替えても、火が灯らなくなった。

ダンヒル本店へ持って行った。
「見積もりでございます」
え!?・・8000円!!
あからさまに、修理を躊躇してしまった。

店員さんが、このライターの価値を語ってくれた。
私が選ばなかった金ぴかゴールドの、10倍以上の値打ちがあるヴィンテージだと知った。





totoさんに、誰も連絡が取れなくなった日。
私は、何度も電話をしながら、ダンヒルを握りしめた。


一週間後、ダンヒルは、形見になった。





時々、ダンヒルに火を灯す。
暖色の炎を見ると、totoさんのギターを思い出す。
温かくて、どこか哀しかった、totoさんのギターを。
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